2020冬四国・二日目 (松山・宇和島)

一日目はこちら

 

道後温泉・朝

 5時半起床。身支度をして外湯へ。さて今日も洗面セットをお借りして、と玄関に向かった所で昨晩本館へ忘れたことに気づく。この日は別の所に行く予定だったが、仕方ないので先に本館へ。雨気味の空であったので、傘を借りて出撃。

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 冬の早朝故にまだ日の出前。夜よりも明かりが落とされた本館は、より怪しげな雰囲気を放っている。しかしその実、朝6時から営業を開始する健全かつ有難い施設である。開店待ちの列はあるが昨晩よりは少ない。開店後、受付のおばちゃんに声を掛けて忘れ物回収、そして退散、という作戦を立て突入。しかしうっかり浴場に入ってしまう。

 昨日となんら変わりのない湯ではあるが、朝の寝ぼけ頭には熱い湯が有難い。シャッキリした辺りで早めに退出、商店街を通って椿の湯に向かう。

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 道後温泉には3つの外湯がある。本館、飛鳥乃湯、そしてここ椿湯である。歴史ある本館、やや豪華な飛鳥乃湯、デカくて日常使いに便利な椿湯、と使い分けられているようだ。他二つは6時開店だがここは6時半からで、図らずも丁度いい暇つぶしが本館で出来た形となった。

 外装・内装共に立派な施設で、下駄箱ゾーンなどちょっとした中学校並みの広さがある。それでいてお手頃価格*1。券売機で入浴券を購入、浴室へ向かう。道中には道後温泉の歴史が書かれたパネルもあった。坊ちゃんでの登場が鉄道開通並みの出来事として並べられていた。

 外装に違わず浴室も相当な広さで、楕円形の浴槽が中央に鎮座、それを囲むようにカランが配置されている。ここの給湯口も本館と同じく石造りの柱であった。入口右横にはサウナっぽいスペースもあったが、入っていないので中が何かは分からない。紋々の入った方とご一緒することもあり、地元の方々に親しまれていることがよく分かった。泉質は概ね本館と同じ。塩っぽい感覚があるような気がしないでもないが、強烈な塩素感に阻まれる。行政の方針なのでこればかりは仕方ない。

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他には夏目漱石のものもあった。文章は特に松山と関係なかった。

 30分ほど入浴して退館。休憩スペースで牛乳を飲む。外には庭のようなスペースがあり、手水に石碑と色々な物が置いてある。何故かラブレター文章の展示もあった。アート企画的な事をやっていたらしい。

 商店街を抜け坂を登り、しばらく歩いたところでまたもや入浴セットを忘れたことに気がつく。急いで取り帰り、宿で返却してチェックアウト。そのまま散歩へ向かう。

 道後温泉駅~本館の間は商店やホテルが立ち並んでいたが、少し東側にずれると住宅街然とした町並みになる。その中に時々古刹古社が混ざっているのは流石の土地。それほど観光地化することは無く町並みに溶け込んでいる。

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 名社寺が並ぶ中でも特に古いのが伊佐爾波神社。絢爛な八幡づくりの社殿が雨に濡れて映えていた。神社らしく、少し小高い丘の上にあり、参拝にはやや難儀する。その分眺めは良い。

 松山を発つ電車まではまだ時間がある。折角なのでぶらつきながら向かうこととした。まずは温泉につきものの湯神社へ。丘を降りてから別の丘へ再び登り参拝。

 

松山の城

 次はそのまま南側へ向かい、道後公園へ。残念ながら式記念博物館はまだ開いていなかった。

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道後温泉街はアーケードの中

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中央の丘が松山城

 湯築城跡とのことで、ここも小高い丘の上にある。眺めに優れており、温泉街が一望できる。丘陵にへばりつくようにして建つホテル群がよく見える。松山城もバッチリ。

 ここまでの昇降で膝にも来ていたが、腹にも突然の下痢が来襲し心底慌てる。幸いにも公園内にはトイレがあり、最悪の事態は避けられた。感謝。

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みかん色

 丘から降りた後は市電に乗って松山城へ。バス並みの頻度で来てくれるため、さほど待たずに乗れた。

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東雲神社、松平家を祀っている

 城下の神社に参拝した後、長い坂を登る。平山城の本領発揮か、緩やかながらもかなりガッツリ登らされる構造で体力に来る。隣を通るリフトが羨ましくなる時もあったが気合で登る。気分は城攻め。

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羨ましい

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道の脇に謎の建物

 しばらくは近代的な道が続くが、10分ほど登ると石垣が見えてくる。しかしそこから入れるわけではない。上からの攻撃に怯えつつ、石垣に沿っていくと大手門跡に到達。

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左奥が天守

 奥には天守が見え、気分も高揚する。しかしこの天守方向へ続く道、実は行き止まりらしい。侵入者を惑わす巧妙な縄張りである。現在は行き止まりルートが封鎖されているので、迷うことなく折り返せる。

 折り返して坂を登り、初めに目に入るのは戸無門。文字通り門構えのみで戸が無い。再建で消えたのかな?と思いきや、敵を誘い込むためにこうしたと考えられているとか。

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 誘い込まれた先には当然ながら門が。筒井門と呼ばれるこの門、一見普通の門と櫓の構えに見えるが...

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 なんと奥にもう一つ門がある。こちらは隠門と呼ばれ、筒井門に攻めかかる敵の虚を突く為に配置されているとか。実際、自分も看板を読んで初めて気づいた。

 

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狭間だらけの太鼓門

 ここを突破すれば天守、とはならずやはり道を曲がらされる。正面の石垣の両端には櫓が配置されており、侵入者をすり潰す気に満ちた構成である。右端の太鼓門を抜けるとようやく本丸に入れる。

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 本丸から天守までは平らに開けており、天守の様子がよく見える。売店も並ぶ絶好の休憩ポイント。緩やかに進み、天守の麓へ。天守からは見学が有料となるのでチケット売り場で購入後、突入。

 

 天守まで来たら後は飾りだから安心、とはならないのが松山城である。簡単には大天守に到達させない連立天守の構造で、やぐらに睨まれながらくねくねと曲がる道を進まされる。

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やる気満々

 小天守から侵入すると、中は資料館になっている。急な階段と低い天井が現存天守らしい。築城に関する資料の他、縄張りの意図や甲冑装着体験コーナーなど実戦的なものもあって良かった。

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実戦的
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装備も万全

 城紹介ムービーが攻城兵に対するインタビュー形式という変わった造りになっていて、演者はおそらく素人の職員さんながら迫真の演技で面白かった。人物としては築城に関わった加藤嘉明が押されている一方で、実際の藩主として長い事つとめた松平氏にはほぼノータッチだった。

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 天守からは松山市街が一望できる。他に高い建物は少なく、瀬戸内海とそこを走る船まで見えてしまうほど見晴らしがいい。

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算木積みが目立つ

 堪能してから下城。南側に降りる道は裏口扱いらしく、木に囲まれた土の道だった。石垣が長く続いていたのが印象的。時間が中途半端に余っており、伊予鉄でグルグル回って駅メモを回収するつもりだったが、乗る系統を間違えまくって頓挫。県庁を見つつ駅へ戻った。

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みかん県 県庁舎

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じゃこ天うどん

 お土産を購入後、うどんを食べていざ出発。

 来た列車はまたしてもアンパンマン列車だった。JR四国を支配する土佐の雄に敬意を表しつつ乗車、宇和島方面へ向かう。

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四国要素は特になし

 内子経由だったので瀬戸内海は見られず、山の中を進む。しばらくして海沿いに出たかと思うとトンネルに入りの繰り返しでつらつらと向かっていく。海岸沿いの地形は急峻で、そこかしこに段々畑があるのは南予らしい風景。おそらく柑橘類だろう。愛媛だし。

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伊予吉田駅の五周年看板 何の五周年だったのかはいまだに謎

宇和島巡り

 90分ほどで宇和島に到着。駅を降りるとヤシの木が並び立つ南国風景が目に入る。しかし松もあり、よく分からない。

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 国道に近い好立地の駅ではあるが、駅前は閑散としている。ホテルがポツンポツンと立つくらいで一本入ると住宅街。どうやら中心部はやや西の高速高架下の通りにあるらしい。取り敢えずは昼食、静かな住宅街を抜けて川沿いの道へ。大衆割烹の店、ほづみ亭へ向かう。

 宇和島といえば鯛めし。当然鯛めしを食べることは心に決めていたが、並び立つように書かれたさつま飯も気になる。お誂え向きにセットのメニューがあったのでそれを注文。

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 付け合わせの刺身も含めて中々豪勢な布陣で来た。鯛めしは刺身を乗っける宇和島式、当然のようにうまい。熱々のご飯に卵と醤油に浸かった新鮮な鯛刺身を乗っける所業、どう考えても美味しい。実食すると期待を越えてくる美味しさだった。タイがプリップリで、淡白な印象を覆すほどにうま味も濃くてたまらない。ノリもバッチリ合う。

 予想外だったのはさつま飯。写真右上の褐色汁がそれである。魚のほぐし身と味噌を混ぜたものとのこと。見た目は得体が知れないし、いい匂いはするが何故か冷たい。恐る恐る口に運ぶと、これが実に美味しかった。魚のうま味をギュッと凝縮したような味で、練り物の魚成分を何十倍も濃くしたような風味がある。どろりとした舌触りで、口に含むと魚の風味がまんべんなく広がり幸福感に包まれる。特筆すべきは米との相性だろう。ぬるい温度と味噌ベースの味、異常に濃い魚味が合わさって熱い米に物凄く合う。鯛と合わせて飯が異常なペースで進み、付け合わせを半分も消費しないうちにおひつは空になってしまった。

 店内のメニューを見ると太刀魚の踊り食いだのふかだの盛りだくさんで気になる所。また来たい。

 

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 店名の由来は店のすぐ横にある穂積橋とのこと。この橋は明治の法学者、穂積陳重を名の由来としている。活躍を賞して故郷に銅像を建てる提案があったものの、それを固辞して橋に名を残したカッコいい人。11/21の大河ドラマ「青天を衝け」に栄一の長女の婿として登場しており、調べたら以上の関わりが出てきて驚いた。

 宇和島藩は小藩ながら教育を奨励して富国に向かった開けた藩で、特に幕末の藩主伊達宗城は四賢候にも数えられるほどの才人だった。政界にも影響を及ぼしていた為か、幕末~明治にかけて数々の偉人を輩出している。大河ドラマでも宗城が結婚の仲人として描かれていた。

 

 食後は藩政の中心地、宇和島城へ向かう。

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宇和島のシンボル、牛鬼の頭が掲げられている

 途中には商店街があった。綺麗な上にアーケード付きだが、空き店舗が多く寂れた印象を受ける。街道をゆくに載っていた劇場なども無くなっているようで寂しい。

 

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 ほどなくして城の長屋門へ。坂を登って天守へ向かう。

 道は木に覆われ、登山道めいて鬱蒼としているが、所々に石垣や井戸などの遺構が現れる。かなりきつい登りだった。10分ほどで天守に到着。

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 天守広場には他に建物が無く、ただ天守のみがポツンと建っている。ここも現存天守で内部は古めかしい造り。資料館にもなっている。雑多に物が置かれている上、天井付近には全国現存12天守の写真がぐるっと掲示されていて中々騒がしかった印象。所々で築城主の藤堂高虎や藩主の伊達家を讃える展示がある。

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よく分からんがカッコいい絵

 階上は眺めのいい展望台になっている。宇和島の複雑な地形が一望できる建物は貴重。

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 海に近い為、入り江を形成している湾の様子がよく見える。山側に目を向けるとちらほら段々畑らしきゾーンが目に入り、愛媛を感じさせる。

 天守を降りて北側に少し下ると郷土資料館がある。いくらかパネル展示があったので見学。先ほどの穂積氏をはじめ、錚々たる面子が並んでいた。

 少し戻って今度は西側に下り、昇り立ち門から退出。ここには大津事件で有名な児島惟謙の像もある。

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児島惟謙の方はバッチリ銅像になっている

 この時点でまだ1時間ほどの余裕があった。博物館を見るには厳しいが駅に戻るにも手持ち無沙汰、ということで港へ向かう。

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港らしい板壁ハウス

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 宇和島港は多用途に使われる港で、漁船からクレーンまで多様な設備が並んでいる。中にはフェリー港もあり、近海の島々に向けて定期航路が就航しているようだ。

 その辺を散歩しつつ北上すると、謎の悪臭が鼻を突いた。魚っぽいようでそれとも違うよく分からない臭いだったが、歩いている内に退散。そのままうろついて道の駅へ向かう。

 道の駅にはスーパーが併設されていて、海産物、日用品と加工食品、青果とエリアが分かれている。

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ちょっと出てる

 はじめに海産物ゾーンを見回った。どれもかれもが興味深い。港直結ということで流石の鮮度、活きの良いまま売られているものも多い。よく知らん名前の魚があちこちにいて面白かった。ハゲやホゴとは一体何者だったのだろう。切り身は流石に買えないので、丸寿司というおからを魚でまいた郷土料理を購入。食事コーナーまであるので次は使ってみたい。

 日用品ゾーンは飾らない地元向け用品といった配置である。コストコディナーロールが売られていた。デカい蒸しパンが安く売られていたので購入。次の青果ゾーンに入った途端、中央にどでかく積まれた柑橘の山に度肝を抜かれる。

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 なにせ種類が多い。ポンカン、八朔、いよかん、せとか...数えきれないほどの柑橘が並んでいる。大小も様々で、壁際に並んだ文旦などは笑ってしまうくらいデカかった。この時は2月、柑橘カレンダーを見る限り旬ど真ん中の時期らしい。それぞれには簡素な包装と生産者の氏名住所が書かれていて、いずれも宇和島市内の産物である。しかもメチャクチャ安い。ポンカン8個で200円と見た時は目を疑った。普通のみかんよりデカいくらいのサイズが入ってこの値段である。つい購入。リュックの中で相当にかさばることは痛手だったが、このあと数日は甘味を供給し続けてくれた。売り場の片隅には配送コーナーもあり、ここで一箱買って送らなかったことは今でも後悔している。誰か冬に行ったらご連絡ください。

  鞄を重くして大満足。駅に向かって歩いていく。和霊神社にも寄りたかったが、時間を使い過ぎたので断念。にも関わらずうっかり駅前のスーパーに寄ってしまい、ボラメという小魚の揚げ物を購入することに。列車の時間ギリギリになり、荷物を抱えてダッシュ。何とか間に合わせた。

 

四万十から土佐へ

 ここからは予土線で高知方面へ向かう。来た列車は何と新幹線!

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 ではなく、新幹線の塗装をした特急である。総勢一両。車内には鉄道模型も展示されており、ほんのり遊び心があった。しかし何故か新幹線の模型は無かった。

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沈下橋

 列車は清流・四万十川に沿って走る。小高い線路の上からでも底が分かるような透明度で、渓流沿いの景色は見ていて飽きない。有名な沈下橋もちらほら見られた。高校生が乗ったり下りたりする様子を横目に見つつ南下。

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珍名という一点で有名

 夕暮れの頃に窪川駅に到着。20分ほど乗換に余裕があったので待合室で休憩。新しくてきれいな駅舎だった。

 ここからは高知の南端を目指す。まずは中村方面、土佐くろしお鉄道へ。海岸沿いを走る列車なので日中はさぞ綺麗な車窓が拝めるのだろうが、この時は真っ暗だった。

 40分ほど走って中村駅に到着。バスまで15分の空きがあったのでコンビニに走り、翌朝のお茶を準備する。待合室で少し待つとバスが来訪。

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 ここからはさらに南、足摺岬を目指した。乗っているのは自分含めて四人のみ。乗る人もおらず、終点まで暗い中を進んでいった。車窓からは何も見えないが、街灯の有無でおそらくそこが海であろうということは推測出来た。

 やや古いバスであり、正面の停留所表示パネルのようなものは無かった。その代わりなのか、運転席後ろにある「急停車注意」の他に「右折・左折・次止まります」の表示も設置されていた。翌朝のバスのことか記憶が判然としないが、「次止まります」と「乗車記録がありません」をバグったように連呼している時間があってビビったことを覚えている。運転手は気にしていないようだった。

 学会共著のメール作業をしつつ進むと2時間ほどで宿泊地に到着。宿の御主人が玄関先で待っていてくれたのでスムーズにチェックイン。山側で予約した部屋も、人数の少なさから海側に変えてくださった。部屋に荷物を置き、温泉へ。

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例のアレも完備

 浴場は二カ所あり、屋内の大浴場と屋上露天風呂で構成されていた。いずれも温泉利用とのことだが、大浴場の方は塩素がきつく、温泉要素がよく分からなかった。放射能泉は感覚的に分かりづらいので致し方ない部分もある。

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 屋上露天風呂は中々いい環境だった。辺りには街灯もほとんどない上、じっとしていると明かりが消え、眼前に満天の星空が広がる。目の前が海という開放的な環境も手伝い、大変に爽快な湯浴みであった。他に人も来ず、ひたすら浸かったり出たりを繰り返しつつ海や空を眺めていた。歌も歌っていたような気がする。

 

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 入浴後は部屋で晩酌。宇和島で買った品々を肴に飲む。蒸しパンはノーマル蒸しパン。丸寿司はおからを魚で巻いたものそのままの味わい。ボラメの唐揚げは意外と量が多く、ガッツリ腹に溜まってくれた。夕食を抜いていたのでカップ麺も買って備えていたのだが、食べる前に満足してしまい、これもまたリュックを圧迫することとなる。

 正直な所、目当ての宿が埋まっていて代打で予約した宿ではあったが、ここも中々快適だった。翌朝の作戦を立てつつ就寝。

 

三日目に続く。

*1:大人420円、その他割引が多種多様