2020年冬四国・3日目(高知)

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足摺岬・朝

散歩のために早起き。予報通りの大雨で、傘があってもなお濡れる。

晴れていれば綺麗な林のはずだが、雨の中ではやや不気味。椿も全部落ちている。

茂みを通り抜けて数分、灯台に到着。

 

ここからしばらく海沿いを歩き、最南端を目指す。眺めは良いが風が強い。

展望台は傘も差せないほどの暴風。その分太平洋の絶景を拝めた。長居はできず。

お手本のような断崖絶壁

向かいには先ほどの灯台が見える。

明かりが水滴を散らして視認されていた。灯台の有用性を否応にも再認識させられる。

 

可愛らしい逸話に比して物騒な名前

お大師様の痕跡を見つつ宿に戻り、朝食。旅館らしい素朴な和定食。

しばし休憩の後、バスまでの時間を使って再散歩へ繰り出す。

まずは金剛福寺へ。こちらは最南端のお遍路寺。相応に遠く、1つ前の岩本寺からは80kmの距離がある。

仏像や仏堂がひしめく境内には大きな池まであり盛りだくさん。奇岩が大量に置かれており、随所で威圧感を放っている。

 

上の祠を登拝する勇気は出ず

最南端の碑やら銅像やら見ながらまた海へ。最後はでかい洞門を見て締めた。荒れた天気の下では迫力が数段増している。激しい波の音がいかにもそれらしい。

 

例の場所界でも上位に入る眺め

再び宿に戻って荷物を取り、2時間のバスでまた中村に戻る。川など見ていたはずだが概ね寝ていて不明瞭。バスのバグ表示はこの日かも。悪天候であったことは間違いない。

中村に到着後はそのまま室戸を目指す。何でそんなことをしたのかは覚えていない。

日の出と夕日の東西両取りを狙っていた気はするが、この日は大雨である。

 

土佐大横断、室戸へ

この時既に高知伝統住宅要素を見ていた(気づかず)

海を見ながら乗り継ぎを重ね、ひたすら東へ。室戸に着いたのは宿を出てから7時間後。同じ県内とは思えない長距離移動となった。

バスを降りると雨はやんでいた。周辺をしばし散策。これ幸いと動き回ると、あちこちが隆起・褶曲だらけのジオジオ地帯で目移りする。足摺の崖とは好対照で面白い。

一通り見た後は20分ほど坂を登り、最御崎寺へ。ユースホステルがあったり裏に家があったり、どこか庶民的な雰囲気が印象的。明らかに帰宅途中と思わしき小学生にすれ違ったことも生活感に拍車をかける。そしてどことなく雑然としており、随所が有難い。四国の社寺からは大体こんな感じの印象を受けた気がする。

寺は高台の上にあり、灯台にもほど近い。こちらの灯台も拝ませてもらった。レンズの丸みが可愛らしい。

太平洋

灯台からの眺めもすこぶるいい。折しも雲に隙間が見え、太陽が海面に姿を映していた。輝かしい西日をしばし拝む。

坂を下りると今度は雲の下、夕暮れになっていた。海によく似合う。

沈むまで眺めたいところだったが、夕食の都合で泣く泣く撤退。

ここまできて高知に引き返す。今考えても意図がよくわからない行程だった。

 

高知リターン

商店街の明神丸が美味しかったことは救い

夕食はひろめ市場へ突撃。しかしこの日は金曜、大混雑で座る場所がない。今のように立ち食いをする卑しさもなく、リュックを抱えて撤退した。

この日はネカフェ泊の予定。なるべく遅くに着くことを狙い、高知城周辺を散策した。周辺は真っ暗ながら城は怪しく照らされている。近くで見るとなかなか迫力があり、現存天守パワーが遺憾なく発揮されているご様子。

帰り際に銭湯へ寄る。遅い時間だが常連の方がおられた。地元議員論評という、この上なくローカルな話題を盗み聞きした。

清めた後はネカフェへ。バンチャ見放題と水素水が思い出に残る。居心地はそれなり。

4日目へ続く。