七月十九日

・旅行

 奈良市内を回った。詳細は別に述べる。

 バスを降りた後、徒歩でならまち→東大寺大仏殿→東大寺二月堂、法華堂→若草山春日大社興福寺元興寺奈良国立博物館と回った。

 寺を中心に回り、博物館で〆たので仏像の知識が色々と付いた。寺の歴史も学べた。過去の都となった後も滅茶苦茶ドンバチやっていたことが分かった。そのせいで色々燃えている。興福寺については若干自業自得な面があると思う。残っている仏像はどれも秀逸である分、燃えまくったのが惜しい。

 特筆すべきは鹿だろう。無数にいた。奈良に鹿がいる、と聞いて想像する分の十倍はいた。若草山を登った先にもいたのだから驚きである。むしろ住処なのだろうか?絶景を独り占めできなかったのは残念だが、人間に限れば一人だったし、むしろ鹿は奈良の風景というべき存在でもあるのだから得したかもしれない。

 打って変わって、観光地の鹿は中々図々しい。食べ物を持っていないのに突撃してくる鹿、せんべいを渡してもなお突っ込んでくる鹿、ガン見する鹿、無視して集団で走り去る鹿、鹿、鹿。可愛ければ何やっても良いと思っているのか。どこに行っても鹿に泣かされている子供がいる。トラウマになっていないと良いのだが。

 フォルダが茶色で埋まるほど様々な所作を見せてくれた。一日中鹿と戯れていたい。

 博物館の後は近鉄で京都へ向かい、映画を観て銭湯に入り、ネカフェに泊まった。

 

・食事

昼は天理スタミナラーメン。夜は551の豚まん。

 

・映画

 天気の子を見た。

 以下ネタバレにつき反転

 とにかく画面が良い。あらゆる場面で降る雨を雨ごとに描き分けているのが凄い。水の表現については圧巻というほかない。最後の沈んだ東京も、惨いと言う前に綺麗という印象が出てしまうのは絵のなせる業だろう。

 話の構造もとても良く出来ている。後半の怒涛の展開についても、序盤である程度示された要素を上手く拾っていくので無理矢理感が無い。「勇気を与えてくれる」と称していた銃を最後で拾い直すのはもう上手すぎるのでは?銀の弾丸っぽくもある。

 作中で描こうとしている信念が確立しているように見えるのも良いと思う。穂高達と大人の行動原理の対立であったり、

 展開は納得できるけど受け入れがたい所もあって、いや他の人どうすんねんと思う所もあった。それだけに最後のお祖母さんが話したことは生きてくる。あれが無ければ犠牲にされた世界が横たわっているだけの絵面になるので(それはそれで生々しかったかもしれないが)重要な要素だと思う。神主爺の言った「異常な気象などない」が二重で効いてくる点も良い。

 あと音楽が非常にマッチしている。友人は音楽の方に合わせている感もあった(警察から逃げるところなど)といっていたが、さもありなんといった感じである。予告編を見ていた分重力の歌の使われ方には大層驚かされて、しかしあそこしか無いだろうというような使いどころの良さと画面との親和があり、恐れ入る。

 嘘無しにあそこまで色々と見せて、しかし実際の話はそれより大きな発展を見せるというあたり、予告編の作り方も滅茶苦茶上手かったんだろうなと思う。お陰で始終ハラハラさせられていた。

 謎として残された部分がかなり多いのは少し残念である。君の名はの時は不思議な現象の原因についてどれも説明が入っていた(ほとんどムスビと入れ替わりだけだったのもあるが)ためにスッキリと終えられた所はあったと思う。今作でも空中の魚や神社や陽菜さんの母親が付けてたペンダントなどもう少し掘り下げて欲しい所は多い。またスピンオフ小説みたいなやつ出ないかな...

 

 総じて完成度の高い作品であったと思うし、良い映像体験だった。京都で見てしまったのは残念。東京で見たいところである。

 過去の新海誠作品の色が強いという意見を多く見かけた。履修したい所。

 

 

 

TODO

 ・最終楽章読む

 ・観測について調査

 ・読んでるやつを読む

 ・輪講スライド作成