十月三十日

行動

 八時頃起床。のそりと部屋を片付ける。

 正倉院展の要項を調べ、会期の短さを知ったので上野へ。

 到着後、まずは神保町食肉センターへ向かう。博物館行きの時の定番と化している。

 人間火力発電所になった。

 今日はBセット→トリハツ→Aセット→シオトリ→トリハツの計五皿で〆。値上げしてもなお1000円未満で恐ろしい。

 米食ったら肉量が減ると分かっているのに米を頼んでしまう。イネ科の奴隷。

 

 食後は上野公園を突っ切って博物館へ。天気は快晴、やや熱いほどの道のりであった。大道芸人もそこかしこに出ている。風船の人はよく見かける気がする。それと楽器系。流石に学芸大が近いだけはある。

 広場ではライトフェスティバルの準備が行われていた。残念ながら開催は明日から。

 

 少し後に博物館へ。入口の行列に身構えしつつ券を買い、入場。

 入ってすぐ特別展会場の平成館へ向かうと、想像を超える長蛇の列が出来ていた。

 平日の昼間であるのに正倉院展は60分待ちとの表示が出ていた。東寺展の時もこんなことは無かったのに、えらい人気である。

 友人との合流予定もあり、並んではいられない。ひとまず法隆寺宝物館へ。

 

 法隆寺宝物館に来るのは初めてである。やはり法隆寺の宝物とあって、メインは飛鳥時代の品々であった。1階の仏様は皆飛鳥時代の様式で、オリエンタルなお顔立ちと、ちょっと心配になるくらいのスレンダーさを備えている。奥の方にある座像も興味深く、後の時代に比べると非常にバリエーション豊かな様式で作られていた。蓮華座の割合がそれほど高く無いのも印象的。そしてやっぱりガリガリの体型。如来像はそうでもないが。

 見終わった辺りで友人と合流し、再び仏像を見て回る。なにせ数が多いのでどれを見ても飽きない。話の種にもなったが、この時代の仏像ブームはどの層を中心に回っていたのだろうか。掘り出し仏が滅茶苦茶流行ったことといい、しかし後の時代では廃れたことといい、飛鳥の文化は妙に奈良以降との差が激しい気がする。大陸由来の物が主だった、ということもあるのだろうか。

 二階に行ってからは各種宝物を見学。鏡の意匠は非常に凝ってて好き。奥には太子の生涯を描いた絵図があった。フライング黒駒君や妹子や四天王寺や討たれる守屋を見て楽しむ。しかし見ている間ずっとギャグ日の影がちらついて困る。

 中2階には絵図の8Kリマスター版が。見やすくて助かる。調整に難儀している様子も見られた。

 

 法隆寺宝物館を出た後は、いよいよ正倉院展の行列へ。縮まったとはいえ列はまだ40分待ち、覚悟を決めて並ぶ。色々話しながら並んでいたので退屈はしなかったが、日差しが辛い。こうなってくると快晴が恨めしい。博物館側も配慮しているのか、「T N S」とでっかく書かれた日傘が配られていた。

 ややあって館内へ。まあ予想は出来たが、館内もゲロ混みで、コミケ以上の無秩序の中移動することを強いられた。導線管理したい。

 展示品は入口から目録、絵図と細かな宝物系、織物、お香と香炉、琵琶、工芸品、最後に修復への取り組みと並んでいた。

 目録は楷書体でキッチリと書かれた上、所々に訂正もあり、後の修復ゾーンでは絵図入りのものまであって、宝物保存における偉大な役割を示していた。展示品もキッチリ書かれているのが凄い。

 宝物は色々とあったが、全体を通して加工技術の高さに驚かされた。金属加工はとても精巧であるし、特に染色は現代の伝統的手法にも引けを取らない。羽毛で書いた屏風などもあった。近寄って見るとモフモフで、やや異質な感じがする。

 染色に関しては色残りの良さも気になる所である。絵図などに比べると、染布は(褪せてはいるものの)よく色を残しているように思える。正倉院の宝物は相当古いはずだが、やはり保存状況が良かったのだろうか。

 正倉院といえば、シルクロードの東端として異国の物が入ってきていることにも定評がある。今回もいくつかそのような宝物が並んでいた。絵図にジャガーが入っている布などは明らかに中国でも日本でもないだろう。それと装飾に葡萄が使われている所も気になる所である。調べたら紀元前8千年の遺跡からも出ているとあったし、相当付き合いは長いのだろう。ペルシアの建国神話やユダヤキリスト教にもモチーフとして度々出ていた気がするが、神話に絡められる特別さはどこから来ているのだろうか。

 後ガラス細工が超綺麗。コバルトブルーの色ガラスがくるおしいほど好き。いつかサマルカンドの宝物を眺めつくしたい。というか行きたい。中東情勢回復してくれ~~~

 メインの琵琶展示には黒山の人だかりが出来ていた。実物は、それに見合うほど綺麗なものだった。本体はくすみながらも、螺鈿装飾は驚くほどに鮮やかで、金メッキの経年劣化と比べると信じられないほどに輝いていた。他の螺鈿装飾もそうだが、どうやってあれほどの輝きを保っているのか。そもそも貝殻を探すのも骨が折れそうである。修復でほとんど同様に作り上げねばならない、といった時の苦労が偲ばれる。

 修復ゾーンでは作業の様子が展示されている。明治にうっかり誤修復されてしまったやつの再修復や、原形を留めない塵芥までも分類・保管していることなど、保存への執念を感じさせる。お陰でこうして見られている訳で、ありがたい。

 

 じっくり堪能して出るともう17時近くになっていた。他の展示も見たかったが断念。まあ次の東洋間の展示(人、神、自然)も気になるし、後期展示も見たい(水瓶が出る!)ので、また来ることになると思う。今度は朝から見る。

 その後、飯を食って解散、帰宅。

 

MtGA

 スタン環境に嫌気がさしてきたのでブロールをやっている。

 使用統率者はキオーラ、マナ加速をしてドコドコファッティを叩きつける頭の悪いデッキである。それなりの勝率。ストーンヘンジがえらい。

 

食事

 朝はパン。

 昼は焼肉。

 夜は鍋。