八月十七日

・出来事

 友人を訪ねて仙台へ出かけた。

 金欠の身故夜行バスを用いる。延々とみちみちを聴きながら進み、その完成度に驚嘆していた。東北行きのBGMにはちょうどいい。

 仙台への到着は朝五時である。友人との待ち合わせは九時であったので、四時間の余りが生じることとなる。待っていてもしょうがないので松島へ向かった。途中の電車で四大観の存在を知り、そちらへ向かうこととした。

 

 

f:id:akiakakaki:20190818003552p:plain

仙石線

 陸前富山駅を降り、富山展望台の麗観へ向かう。道中は霞と虫だらけで大変だった。虫を避けようと長袖のシャツを羽織り、まあ目的に対して一定の効果はあったの思うのだが、副作用がひどく汗だくになる。途中富山観音にお参りし、展望台のあるお寺へ参拝した。松島を遠く眺める名所として挙げられる四大観の内、ここは麗観と呼ばれている。江戸時代の風流人がベストな眺めと評したらしい。

 

 

 素晴らしい眺めであった。朝靄の中に松島の島々が沈んで見える。遠いながらも全ての島がぽつぽつと並び、松島のイメージにピタリとはまる風景であった。日本三景たる貫禄があった。意外と島(半島?)の先っぽの方まで民家が並んでいたり、開かれてゴルフ場になったりと利用が進んでいる。入り組んだ海岸線はリアスのそれで、雄大な奇観を縁取っている。

 

 ボーっと眺めた後下山する。少し急いだ結果、更に汗をかくこととなった。電車に乗って松島海岸へ移動し、そこでも雄島など色々見て回る。

 鎌倉の時もそうだったが、石仏というのはそこに生きていた人の信仰を見られる気がするので好きだ。切通のような機関など見つつ休憩所へ向かい、朝食のカジノを食べて駅に戻る。そのまま仙台駅へ。

 

 仙台駅着後は合流し、荷物整理などの後作並温泉へ向かった。今回は鷹泉閣というところで日帰り入浴をさせていただく。まずは内風呂で体を流し、多少浸かった。我々一行で独占していることもあってか空気もお湯も新鮮に熱く、気持ち良いのだが耐えきれずすぐに出た。その後は旅館自慢の岩風呂へ向かう。新館の外側に付けられたような木造の階段(あるいはこちらが先にあったのかもしれない)を下ると、疎開記念に浅草小學校から贈られた時計などあり、歴史を感じさせられる。着替えてすぐに入るとそこは大自然であり、目の前の広瀬川やその自然が広々と見えていた。推されているだけはある。内湯に比べると湯加減も丁度いい。大自然らしくアブが突っ込んでくるなどの点もあったが、それを差し引いても非常にいい風呂であった。

 お湯も良い。無色透明かつややアルカリ感のある温泉であり、芯まで暖まる。単純泉かと思いきや色々な成分がはいっていた。

 また来たい。山形へ抜けるのも良さそうだ。

 

 湯上り後はコーヒー牛乳を頂き、食堂でラーメンを食べた。サインがある辺り、岩隈も来たことがあるらしい。その後は休んだり神社に参拝したりしつつバスを待つ。しかし、時間になってもバスが来ない。結局事故で27分遅れの出発となり、次の蒸留所見学も大きく予定変更となった。帰りのバスに間に合いそうなのは不幸中の幸いである。

 

 見学したのはニッカウヰスキーの宮城峡蒸留所である。蒸留所見学は初めてだったので、色々と興味深い所が多かった。特に説明は無かったが、赤レンガの建物ばかりであるのは歴史の古さ故であろうか。また、工程の途中までビールとほぼ同じというのは意外である。材料が同じだから当たり前といえば当たり前だが。創業者の実家が造り酒屋である故のことと説明されていたが、蒸留の機械にしめ縄がかかっているのはどこかミスマッチで可笑しかった。

 

 見学後には試飲も出来た。宮城峡は圧倒的に飲みやすく、それでいて華やかで最高。アップルワインもリンゴジュース以上に濃厚なリンゴ味で驚いた。と言いながらバカスカ買ってしまったので術中に嵌っている。

 作並駅に戻り、団子など食べて仙台へ。

 

f:id:akiakakaki:20190818003856p:plain

ホヤです

 仙台に戻った後は居酒屋で飲み食い。囲炉裏の特徴的な居酒屋で、やはり囲炉裏焼きが非常に美味しかった。金華鯖と鰹の藁焼きは特にいい。ホヤの酢の物にもチャレンジしてみたが、これは少し合わない。あまりにも磯が香りすぎる。それ以外は軒並み美味しく、良い居酒屋であった。

 居酒屋から友人宅に戻ってもなお、カタンしたり甲子園見たりしつつ飲酒が続いている。もっと言えば今も続いている。さっき買ってきた宮城峡やアップルワインは勿論、友人がお土産で買ってくれた日本酒、別の友人が祖母宅から平和的に拝借してきた白州12年超など、色々なお酒が並んでいる。まだ飲んでいない酒もある。今も楽しいが、先も楽しそうである。

 

・食事

 昼はラーメン。夜は海鮮など。

 

TODO

・最終楽章読む

・読んでるやつを読む